長谷川栄雅と「日本の美」

2020.11.11

子どもの幸せを願う「七五三」

毎年11月15日頃になると、晴れ着に身を包んだ子どもたちの姿が見られます。「七五三」は主に3歳の男児・女児、5歳の男児、7歳の女児が氏神様や神社にお参りし、無事に成長できたことへの感謝と健やかな成長をお祈りする行事で、私たちにとって身近な伝統行事の一つです。

起源は、平安時代から宮中で行われていた三つの行事にあるといわれています。3歳になると髪を伸ばし始める「髪置きの儀(かみおきのぎ)」、5~7歳に初めて袴を身につける「袴着の儀(はかまぎのぎ)」、そして鎌倉時代から行われるようになった、帯を使って袴を着る「帯解きの義」です。これらが原型となり、江戸時代には武家や商人に広まり、やがて明治時代には庶民にも普及したとされています。

なお、七五三が11月15に定められた由来には諸説あり、江戸時代に第三代将軍・徳川家光の「袴着の儀」が行われた日、第五代将軍・徳川綱吉が息子の健康を祈り始めた日などが代表的です。

そして、七五三の縁起物として欠かせないものといえば「千歳飴」。「千歳」という言葉は「千年」を表しており、「飴のように細く、粘り強く、長い年月を健やかに過ごしてほしい」という願いが込められています。千歳飴が誕生したのは江戸時代初期と伝えられていますが、いつの時代も、子どもたちの末永い幸せを願う心は変わりません。