長谷川栄雅と「日本の美」

2020.07.05

七夕の願い事

七月七日は七夕。五節句のなかで、唯一天空に由来します。この時期は曇り空が多いものですが、一か月後の旧暦七夕の頃には、天上に織姫星ベガと彦星アルタイルが輝きます。

 

天帝の娘である織姫は、手先が器用で機織りの名手でした。天帝は、娘と同じく働きもので評判の牛使い彦星と結婚させます。すると二人は夫婦生活が楽しく、遊んでばかりで働かなくなってしまいました。怒った天帝は、天の川を隔てて引き離してしまいます。

 

年に一度、会うことを許されたのが七月七日。七夕はもともと、織姫にあやかって機織りや手習いの上達を願った行事でした。この時期、笹に吊るされた短冊には様々な願いが書かれ、見るだけでも楽しいものですが、今年は自分が上達したいことを願ってみては。織姫が見てくれるかもしれません。