2020.06.21
フラワーボックス発売記念│中村俊月氏インタビュー vol.1 パリから見た日本
日本伝統の美学とヨーロッパのクリエイティビティが融合したアレンジメントで魅了する、華道家・中村俊月氏。この度「長谷川栄雅」とのコラボレーションで、フラワーギフトボックスが発売されることを記念し、特別インタビューを行いました。
前編では、パリでの活動や帰国後の創作の変化について、お聞きします。
―俊月先生は以前パリにいらしたそうですね。どのような活動をされていたのでしょうか。
2004年から2年間住んでいました。
最初は花屋で働き、そのあといけばなを軸に様々な活動をしました。フランス人陶芸家と一緒にいけばなのデモンストレーションをしたり、パリコレのショーやショールームの装飾をしたり。またいけばなをアート作品にして展覧会を開催したりなど、あらゆる挑戦をしました。
―帰国されてから、日本ではどのような活動をされていましたか。
帰国後「SYUNKA(現在はGOLDEN SYUNKA)」を立ち上げ、店舗やイベントの装飾を中心に活動しています。
花を通して何ができるかというのは立ち上げからのテーマで、震災後から続けている「東北の花の頒布会」や、途上国支援のプロジェクトなど様々なことを行なっています。また同時に、いけばなを従来の形にとらわれずに伝えいけばなのこれからを考える活動として、講座やイベントを開催しています。
―海外生活を経て、華道や日本文化に対する捉え方の変化はありましたか。
視野が広がりました。特に花に関してはフランス人といけばなが基本にある日本人の花の捉え方の違いに衝撃を受けました。
花の歴史はどちらの国も長いのですが、端的に言うとフランス人は感性で、日本人は理性で花をいけています。どちらが正しいということはなく、どちらの花も美しく素晴らしいと思います。
またフランス人の日本文化に対する興味と敬意を肌で感じ、未知のものに対する好奇心と敬意、多様性の大切さを教えられました。それは、帰国後のいけばなの活動に繋がっています。
後編へ続く
【価格】
・陽(生花) ¥16,000+税
・月(生花) ¥16,000+税
・陽(プリザーブド) ¥32,000+税
・月(プリザーブド) ¥32,000+税
花材の種類は季節により変わります。
サイズ:310×90×H100mm
<中村俊月氏 プロフィール>
1975年 横浜市生まれ。華道相阿彌流師範。日本伝統の美学とヨーロッパのクリエイティビティが融け合い、昇華された独特のスタイルが特徴。白金に構えるアトリエ「GOLDEN SYUNKA」は長谷川栄雅六本木店舗のいけばなも担当。