長谷川栄雅と「日本の美」

2020.04.27

美しい手漉き和紙

平安時代、宮中の女性たちは色の異なる紙を重ねて歌を書き、季節にふさわしい花を添えました。各地で美しい和紙が作られるようになり、江戸時代には、生活のあらゆる場面で紙が活躍していました。

 

中国から朝鮮半島を経て伝わった、紙を作る技術。文字を書く目的だった紙を、日本人は独自の文化的意味を加え美しく発展させてきたのです。

 

昔ながらの手漉き和紙は、植物の繊維を水に分散させ、「簀」の上で一枚ずつ漉いてつくられます。繊維が複雑にからまり、丈夫でしなやか。触れると温もりを感じます。

 

メールは便利なものですが、和紙に手書きで想いを込めれば、ずっとずっと、気持ちが伝わりそうです。

 

 

参考文献:新日本出版社「世界遺産になった和紙」紙の博物館