長谷川栄雅と「日本の美」

2020.04.20

結びの文化、水引

「水引」とは、和紙を縒(よ)り、糊を引いて染めた紐のこと。1400年前の遣隋使の時代に、紅白に染められた麻が答礼品に使われるようになり、現在の水引へ変化したと言われています。

日本人は古来より、「結ぶ」ことに魂が宿ると考えてきました。ふたつの異なるものが寄り添い、新たなものが生まれる。「むすこ」「むすめ」という言葉も、男女が結ばれることで生まれた命を、「むすびひこ」「むすびひめ」と呼んだことが語源です。

贈り物に水引を結ぶ。そのこと自体に、願いや想いを込める意味があるのです。