長谷川栄雅と「日本の美」

2020.02.23

令和に花開く、梅

梅はまだ寒さが厳しい時期に、花を咲かせます。

健気に美しく、力強く花開かせる様子は、待ちに待った春の訪れを感じさせ、見る人の心をほころばせます。

中国の原産で、奈良時代に遣唐使が持ち帰り広めたとされる梅。日本人に愛され、多くの歌に詠まれていますが、万葉集「梅花の歌」32首序文は、新元号「令和」の出典となり、改めて話題になりました。

「初春の令月にして、気淑(よ)く風和らぎ、梅は鏡前の粉を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香を薫らす」。

花見の宴の席で、各々が各々の視点で、梅の美しさを詠む。そんな、平和で美しい場面です。