長谷川栄雅と「日本の美」

2020.02.01

季節を分ける、節分

二月三日は立春の前日、節分です。

 

節分とは、文字通り「季節を分ける」日。つまり本来は、春夏秋冬すべてに節分がありました。旧暦では春から一年が始まった為、変化の大きいこの「節分」が、行事として残っています。

 

節分で代表的な行事といえば、「豆まき」。大晦日だったこの日に、疫病や鬼を杖で追い払う行事が、やがて豆をまくことに変わりました。豆は「魔滅」に通じ、邪気を祓う力があると考えられていたのです。

 

年の数だけ豆を食べる習慣も、この日が大晦日だったことを考えると合点がいきます。歳神様をお迎えするごとに、全員がひとつ年を重ねていた頃の名残です。

 

「鬼は外、福は内」。

新しい春を迎える前に。家族で邪気を払う、大切な行事です。

 

参考文献:「二十四節気と七十二候の季節手帳」成美堂出版 広田千悦子著