長谷川栄雅と「日本の美」

2022.02.02

関西から全国へ広まった「恵方巻き」

節分に食べるものとして関西だけではなく、現在では全国的に知られている「恵方巻き」。恵方とは「歳神様」がいる方角のこと。その方角は毎年変わりますが、基本的に「北北西」「西南西」「東北東」「南南東」の4つしかなく、中国から伝わった「十干(じっかん)」という干支のようなものとの組み合わせで決まります。

一般的に具材は7種類でこれは七福神を表しており、食べる際には恵方を向き、1本丸ごと黙って願いごとをしながら食べます。

恵方巻きの詳細な起源はわかっていないものの、江戸時代から明治時代にかけて、節分に大阪の花街で商人たちが芸遊びをしながら商売繁盛を祈って、食べていたといわれています。また、1973年頃に大阪海苔問屋協同組合が寿司店と「太巻き寿司」を「恵方巻き」として売り出したことが始まりという説もあります。その後、1990年前後にコンビニチェーンが販売したことで全国に広まりました。

ちなみに2022年の恵方は「北北西」です。一年の願いを込めて、召し上がってみてはいかがでしょうか。