2022.01.02
元々は鏡餅を分けていた「お年玉」
子どもの頃、お正月になると嬉しかったのが「お年玉」。その起源は定かではありませんが、江戸時代には庶民に広く浸透していました。その頃はお金を渡すのではなく、お正月に歳神様(としがみさま)を迎えるためにお供えされた鏡餅「御歳魂(おとしだま)」を松の内が明けてから分け与えることで、五穀豊穣や健康を祈ったといわれています。また、お年玉という言葉は、一年の初めに賜る「年賜(としたま)」から派生したという説も伝えられています。
その後、昭和になり日本の経済が豊かになるにつれて、手軽に準備できるお金を渡す風習へと変化しました。
なお、お金を入れる「ポチ袋」は古い関西弁で「少しだけ」の意味を持つ「ぽちっと」から生まれた言葉ですが、お年玉の金額は年々上昇傾向にあり、1940年代の平均額が1,000円だったのに対し、2000年代は6,000円にまで上がっています(リーディングテック株式会社 「お年玉実態調査2020」より)。