長谷川栄雅と「日本の美」

2021.11.13

栄養豊富な秋の味覚「ギンナン」

秋も深まり、黄色く染まったイチョウ並木の足下に、たくさんの「ギンナン」が落ちている光景を見ることが多くなりました。「ギンナン」はイチョウの木の実で、イチョウの起源は2億年以上前に遡り、「生きた化石」とも呼ばれています。

ギンナンといえば思い出されるのが、あの強烈な匂い。独特の匂いを放つ理由には諸説あり、草食恐竜や一部の雑食性の動物に種を広げてもらうため、また多くの野生動物を遠ざけることで食べ尽くされるのを防ぐためともいわれています。

ギンナンが日本に伝来したのは鎌倉・室町時代頃。中国の薬として僧侶によってもたらされと考えられています。実際にギンナンにはミネラルがふんだんに含まれており、カロテンやビタミンなどの栄養も豊富。ほのかな苦みがお酒のおつまみにもぴったりですが、食べ過ぎると中毒症状が出てしまうこともあるので、お気を付けください。