長谷川栄雅と「日本の美」

2021.06.25

日本人の時間感覚を育んだ「時の記念日」

毎年6月10日は「時の記念日」。671年、天智天皇が唐から伝えられた水時計「漏刻(ろうこく)」を使って、日本で初めて時を知らせたという『日本書紀』の記述「鐘・鼓をもちて時を知らす」にもとづいて定められました。

「時の記念日」の第1回は大正9年。この頃、多くの日本人は時間の管理意識が希薄で、幕末から明治時代にかけて日本へ訪れた外国人がそのルーズさに呆れるほどだったといいます。そのため社会生活の近代化を目指して、渋沢栄一らによって組織された「生活改善同盟会」では実行目標の第一項に「時間を正確に守ること」を謳い、この動きに文部省も応じて時間尊重の教育を重視するようになりました。

第1回当日は東京都内の小中学校での記念講話、寺社仏閣で正午に鐘鼓での時報、新聞の社説掲載などが行われました。また、毎年この日に滋賀県にある近江神宮では近江神宮漏刻祭を開催。時計の製造メーカー関係者などが参拝に訪れ、新製品を御神前にお供えし、今後の発展を祈願しています。